プラスティックに関係する技術用語(か行)

  • 回転成型
  • 可逆性
  • ガラス転移点
  • キャスト成型
  • 共重合
  • 高密度ポリエチレン
  • 5大エンプラ


プラスチックに関係する技術用語(か行)


今回はプラスティクに関係する技術用語をご紹介していきます。
どこかで聞いたことがある用語もあるかもしれないですが、おさらいできればと思います。




回転成型


中空の金型に粉末状またはペースト状のプラスチック原料を投入し、金型を熱しながら回転させることで成形する方法です。


この成型方法では熱で溶けたプラスチック原料が遠心力により金型内部に付着し、金型に沿った中空形のプラスチック製品となります。


主に、大型のタンクなどを製造するのに適している成型方法です。



可塑性


ある個体に力を加えて変形させた際に、一定以上の力が加わった際にその変形が元に戻らないことをいいます。


「塑性」ともいい、プラスチックのような「熱可塑性樹脂」は熱に対して顕著にこの可塑性を示します。


この性質により、熱によって変形させたプラスチック製品は成型した形を保つことができますが、汎用プラスチックの多くはある程度の力や熱量を加えることで変形を起こしてしまいます。



ガラス転移点


結晶性プラスチックの温度を上げた際、分子間力にとらわれない非晶質部分の分子が動き出す温度のことをいいます。


この温度以下ではガラス状態であり、その上の温度域ではゴム状態です。


さらに温度を上げるとプラスチックが溶解する「融点」に達します。



キャスト成型


硬化剤を投入した液状モノマーをガラス板などで作った型に流し込み、重合してから取り出す成型方法です。


板状のプラスチック製品を作るための成型方法であり、主にアクリル樹脂版を製造する際に用いられます。



共重合


2種類以上のモノマーから高分子を作り出すことをいいます。


2種類のモノマーから作られた共重合体のことを「コポリマー」、3種類の場合は「ターポリマー」です。


コポリマーは、モノマーの配列によって「ランダム共重合」「交互共重合」「ブロック共重合」「グラフト共重合」に分類されます。



高密度ポリエチレン


金属酸化物などを触媒とし、常圧またはわずかな加圧によって重合したポリエチレンのことです。


耐衝撃性や耐薬品性、耐候性に優れたプラスチックであり、旧JIS K6748:1995においては「密度0.942以上のポリエチレン」と定義されています。