プラスチック製造にも関わる「ISO」とは何か?

  • ISO規格とは?
  • ISO規格を取得する意味
  • ISOマネジメントシステム


ISO規格とは?


ISO(International Organization for Standardization)とは、日本語に訳すと「国際標準化機構」です。
国際的な規模で製品等の標準をつくる組織のことであり、ここでは「ISO規格」について定めています。
ISO規格とは、製品の品質や安全性についての、国際的な標準規格のことです。
国際的な取引をするにあたって、国ごとに異なる基準で製品を製造している場合だと、取引に支障をきたすことになります。
ISO規格に準じていることにより、国際的な統一されたルールに則っていることになるため、スムーズに取引を進めることができるのです。




ISO規格を取得する意味



企業がISO規格を取得することには、さまざまなメリットがあります。
1つ目は「海外市場への参入のため」です。
日本には従来「日本工業規格(JIS)」という規格が定められていましたが、これは日本国内において統一されているルールに過ぎず、国際的な取引においては異なるルールでした。
ISO規格を取得し、それに準じて製品を製造していることを証明することができれば、海外企業ともスムーズに取引できるようになります。
2つ目は「企業間競争における差別化のため」です。
ISO規格を取得しているということは、品質や安全面において基準をクリアしていることを証明することになります。
価格だけで勝負する企業間競争では企業の利益を損なうことになるため、ISO規格を取得することで他企業との差別化を図ることができます。
3つ目に「社内に統一ルールを設けることができる」ことです。
従来型の製造現場においては、職人の勘など個人に由来するセンス等が製造品質を決めていましたが、それでは担当者ごとに製造品質にばらつきが生じてしまいます。
ISO規格を取り入れることで製造現場に「誰もが同じ効率で仕事ができるルール」が出来上がるため、属人的なセンスに依存した製造体制から脱却できます。




ISOマネジメントシステム


ISO規格は「製品に対するもの」と「マネジメントシステムに対するもの」があります。
マネジメントシステムとは、ISO規格に従って社内にルールを設け、目標達成のための仕組みを円滑にするためのものです。
例えば「ISO 9001」は、製品やサービスの品質を保証して顧客満足度を高める目的があります。
その他にも「ISO 14001(環境マネジメントシステム)」や「ISO 22000(食品安全)」など、ジャンルごとにさまざまなマネジメントシステムが定義されています。