プラスティックに関係する技術用語(や・ら・わ行)

  • ヤング率
  • UL規格
  • 溶剤
  • 「溶接」と「溶着」の違い
  • 連続使用温度
  • ロット
  • 割型
  • ワンウェイ容器


ヤング率


物質の「変形させるために必要な力の大きさ」を示す単位です。
これが大きいほど、変形させるために大きな力を必要とする、要するに「硬い物質である」ということになります。
基本的にプラスチック系素材のヤング率は低く、プラスチック素材のヤング率が1桁であるのに対して、金属のヤング率は2桁以上(ダイヤモンドは1000で表される)です。



UL規格


「Underwriter's Laboratolies Incorporated」という、アメリカの民間団体が策定している製品安全規格です。
材料や装置、部品や製品の機能や安全性に関する標準化を目的としており、プラスチックにおいては難燃性について特に重要視されています。
規格に適合している機器については、その旨をラベル等で表示し、証明書の発行を行っています。



溶剤


対象物を溶かして「溶液」にする性質をもった物質です。
プラスチックごとに「耐溶剤性」が異なり、耐溶剤性が高いプラスチックほど溶剤に影響されにくくなっています。



「溶接」と「溶着」の違い


「溶接」とは、2つの素材を溶かして接合する技術のことです。
「溶着」も技術的には同じことをいうのですが、接合した後に溶融部を外観で確認できるものを溶接といい、接合した後でも溶融部を外観から判別できないものを溶着といいます。



連続使用温度


物質の長期的物性評価(耐熱性)の指標であり、40,000時間の間、一定温度の大気中に放置した場合においてその物性値(強度)が初期の50%まで劣化した温度のことです。
例えば自動車のエンジン近くのような高温環境下での使用される素材の、耐熱性(安全性)の目安になります。



ロット


同じ条件の下で生産された製品の集まりのことです。
生産時のロットを「生産ロット」、検査対象となるロットを「検査ロット」といいます。
また、製造で発生する製品単位ごとに品物を管理することを「ロット管理」といいます。



割型


プラスチックを射出成形する際に、製品を型から取り出すために二分割以上できる金型のことです。
製品に「アンダーカット形状」がある場合は成型品を型から離しにくいため、割型を三分割以上にして、型を開く際には上下方向+横方向にスライドさせて離型しやすくします。



ワンウェイ容器


ペットボトルや飲料用の缶のように、一回だけ使用することを前提に製造され、使用したら廃棄しなければならない容器のことです。
ただし、リサイクルによって原料に戻し、再び別の製品になって使用することは可能です。