「SDGs」とは、Sustainable Development Goalsの略であり、意味は「持続可能な開発目標」となります。
17の世界的目標(+169の達成基準と232の指標)で構成されており、2015年の国連総会で採択された成果文書で示された、2030年に向けた具体的な行動指針です。
わかりやすく言えば、2030年までに「持続可能で、よりよい世界を目指す」ことを主題とした国際目標であり、日本も積極的に取り組んでいます。
プラスチックは、SDGsにおいて重要な課題の1つとして、たびたび取り上げられています。
SDGsで掲げる目標の中には「環境」に関するものがいくつか含まれており、その中でも特に14番の「海の豊かさを守ろう 」を中心に、12番「つくる責任、つかう責任」なども関わっているのです。
昨今、しばしばニュースや新聞などのメディアにおいて「海洋プラスチックごみが問題になっている」という話を皮切りに、脱プラスチックの動きが活発になっています。
言い換えれば、プラスチックがSDGsをはじめとした環境問題において「悪者」扱いされているのです。
確かに、海洋プラスチック問題や、プラスチックの原料である「石油」の資源枯渇問題は由々しき問題であり、使い捨てる製品の脱プラスチック化は環境問題の解決・進歩に大きく貢献するでしょう。
ですが、「プラスチック=悪者」「脱プラスチック=絶対的な正義」というイメージをお持ちの方がいらっしゃるのであれば、その認識は早く捨てるべきだと考えます。
理由はいくつかありますが、今回はSDGsを中心に話をしていますので、プラスチック利用がSDGsに貢献できるという側面があることについて前面に押し出してみましょう。
SDGsには「貧困・飢餓の撲滅」や「福祉・衛生の普及」などの目標も掲げられています。
金属と比較して安価で加工しやすいプラスチックは世界経済への貢献も小さくはなく、コロナ禍において飲食店などに置かれているパーテーションをはじめとした医療・衛生関連の製品の中にもプラスチックは数多く使われています。
プラスチックを正しく使うことで、貧困・飢餓の撲滅に欠かせない経済発展や、福祉・衛生の普及に欠かせない製品づくりに貢献しているのです。